fc2ブログ
 全106ページ

2022.07.03     カテゴリ:  ダニ目 Acari 

   ノシダニ

IMG_1435_r.jpg

Caenosamerus spatiosus

なかなか休みがない中で東北での仕事が連続してあったので家に帰らずに妻を呼び寄せて4日間の車中泊遠征しておりました。
昨年見つけたポイント+新規開拓ということで梅雨の中で天候のいいところへ逃げながら場所選定。
これが大当たりとなりめちゃくちゃ楽しい遠征でした。

そして今回の発見で最も驚いたのがこのササラダニ。
肉眼、ルーペで見たときに思い当たる節のある科がなく、何だろうと思ってカメラのモニター越しに見て思わず「うぉっ…」と言ってしまいました。しかも拡大しても科が分からずササラダニとして訳の分からない形態をしていて興奮しながら200枚ほど撮影。
追加が欲しいなぁと探してみると近いところでさらに2個体見つかりました。
温泉に入った後スマホに入れてある土壌動物屋御用達の
日本産土壌動物第二版のササラダニの図版をざーっと眺めてみてやっとエリアシダニ科ノシダニ属ノシダニと正体が判明したのでした。

今まで見たこともなかったのには無理もなく、ネット上には海外含めて近いグループのものですら標本写真もほとんどなく、生きてる状態では初めてと思われます。

本種は千葉県と対馬で1個体づつ得られた標本を元に新種記載され、その後の発見例もあまり多くない珍しい種のようです。
体長は1mm弱程あるのであまりそんなに小さくはなく、いればすぐ気づくサイズなので今後も注意して探してみたい。


昨日は昆虫大学でサイン会と夜学にライトニングトークを行ったのですが、数年に一度レベルの喋りっぱなしの日となり今日は声が枯れてしました苦笑 ブースに来て下さった皆様ありがとうございました。
スポンサーサイト



2022.06.18     カテゴリ:  倍脚綱 Diplopoda 

   サキブトジムカデ

IMG_5241_r.jpg

IMG_5276_r.jpg

Thalthybius tenuicolis

沿岸性傾向のある種で必ずしも海岸にしかいないという訳ではないらしい(海岸以外で採集された方がいる)。

今回は神奈川県のとある海岸で数個体見つかりましたがちゃんと狙って探せば結構いそうな雰囲気でした。
ただ個人的には今まであまり縁のなかった種で(八重山では別の種をちょこちょこ見かける)今年の冬が初めて。

淡い紫色がかった体色が非常に美しく、同中央部の辺りが太くなっている不思議な形態をしています。


今年はちょっと忙しくてなかなかフィールドに行けなかったのですが、来週仕事と仕事の間に久々に遠征できそうです。
調べてみたら最後に土壌動物を撮影していたのが2月末だったのでなんと4か月ぶりのフィールド。
超高倍率撮影やライティングの感がかなり鈍っていそうですが本の撮影など関係なくマイペースに楽しめそうです。

●新刊
・グラフィック社 「図説 世界の吸血動物」 にフタトゲチマダニの写真提供→リンク
・朝倉書店 「土の中の生き物たちのはなし」 の口絵に写真数点提供→リンク
・学研プラス 「学研の図鑑 LIVE(ライブ) 昆虫」に写真10点弱提供→リンク

興味のある方は手に取っていただけると幸いです。

土の中の生き物のはなしは、写真集「土の中の美しい生き物たち」の文章版という内容のようで、新進気鋭の土壌動物学者が揃って執筆しているところが,価値があるという作りになっておりますとのこと。(島野先生のTwitterより)
読むのがとても楽しみ。

学研の図鑑 昆虫 は子供頃親に買ってもらってよく見ていたので自分が写真提供するようになるなんて感慨深いです。
とんでもないクオリティの白バック写真が物凄い量掲載されています。自分は目眩の病気もあってあまりお手伝いできませんでしたが野外での生体写真など提供しています。

●イベント
告知がすっかり遅くなってしまったのですが、7月2~3日に開催される
昆虫大学にてサイン会+5分間のライトニングトーク を行います。
僕は7月2日(土)のみの出店でしかもチケットは既に完売とのことです汗


久々に好きな音楽の紹介
高校時代から今に至るまで相当聞きこんでいるアイスランドのバンド。全米デビューアルバムのJinxで存在を知ってドはまりしていました。


Reveilleはこのアルバムしか持ってないんですがこれも高校時代よく聞いていたアルバム。今聞いても格好良い。

2022.05.21     カテゴリ:  日々 ordinary days 

   企画展『足もとの小さな世界』

IMG_9446_r.jpg

ミヤマタテウネホラヤスデ Antrokoreana takakuwai sylvestris

寒い時期によく見かけるカザアナヤスデ科の一種
半透明な体に赤いスポットがおしゃれなヤスデですが、この赤い斑紋は忌避物質?のようで触ると滲み出てきます。


IMG_9482_re.jpg

本日よりふじのくに地球環境史ミュージアムにて企画展『足もとの小さな世界』がオープンしています。
お近くにお立ち寄りの際はぜひ。写真を25点ほど(もう少し多いかもしれません)展示しています。
まだ実際に展示されてる数は少ないようで、徐々に追加していくようです。
後半の方が多くの写真が展示されているかもしれません。

また舘野鴻さんの絵本「がろあむし」原画展は6月5日(日)までです。こちらにも写真を50点ほど展示していますのでまだの方はぜひ。最終日の6月5日は終日いる予定です。

2022.05.10     カテゴリ:  日々 ordinary days 

   配信奇蟲

20220510214648b59.jpeg

今週の金曜日にムカデを初め、タランチュラやダンゴムシなどを販売されているTerminal Legsさんと土壌動物について対談します。



Terminal Legsさんは繁殖に力を入れていて野生個体の採集量を減らし環境問題の改善に努めている素晴らしい姿勢のお店です。これまでも冬虫夏草、ヘビ、ゴキブリ、クモなどさまざまな生き物の専門の方との対談を行なっていてその内容を季刊誌として出版されています。
今回僕は土壌動物全般(全部はとても紹介しきれないですが…)について、どんな種がいるのか、環境、探し方など写真てんこ盛りで紹介する予定です。
ご都合の合う方はライブ配信で見られますし、後で見返すこともできます。
日本語での土壌動物の紹介がこうした形で行われるのはたぶんなかなかないと思いますのでぜひ見てみて下さい。

スライド100枚超えてて大丈夫かなと思ってましたが案の定大幅に時間オーバーして結局5時間配信となりました苦笑
かなりの点数の写真を出して土壌動物や探し方、機材などの紹介をしていますのでゆっくりと眺めてみてください。

2022.04.11     カテゴリ:  倍脚綱 Diplopoda 

   地下性オビヤスデ

IMG_6727_r.jpg

IMG_6750_r_20220411183944391.jpg

IMG_6758_r.jpg

種名を書いてしまうと場所が分かってしまうので伏せておきます。

ガラス細工のように美しい白色のオビヤスデ。洞内には結構まとまった数がいて安定していそうな状況でした。
3枚目はコウモリのグアノにて糞を食べているところ。

コロナ対策(コウモリに移さないよう)をしたうえでの入洞でしたが息苦しいのと物凄い暑いのとでしばらくは洞窟内に入るのがためらわれる辛さでした。
ただ久々に地下性の生物が見られて嬉しい日でした。仕事の帰りに寄った場所でしたが今度は妻と来てみたい。

2022.03.12     カテゴリ:  日々 ordinary days 

   舘野鴻絵本原画展 「がろあむし 描かれた相模原の自然」

aaa4798dcefdcc1a1c234df9327f7e57 (1)

3月26日から6月5日まで相模原市立博物館にて偕成社さんより出版された舘野さんの絵本『がろあむし』の原画展があります。
狂気としか思えない緻密で繊細な舘野さんの作品を原画でしかもゆったりと見られるとても貴重な機会です。
絵本を読むのとはまた違う迫力、自分が小さくなって虫の世界に入り込んだような感覚で舘野さんが伝えたいストーリーにのめり込めるのではないかと思います。
見ると石を起こしている時の地下空間の匂いまで感じ取れるほんとうにすごい絵です。語彙力がない自分が説明するより実際に見て頂くためぜひお立ち寄り頂きたいです。
僕も微力ながら写真を大きく伸ばして印刷・展示させて頂きます。
普段から仕事で家にもあまりいないためどのくらい会場に足を運べるか分かりませんが、初日の3月26日は在廊予定です。
車の修理の関係で14時過ぎ頃までの在廊となります。すみません…

リンク→舘野鴻絵本原画展 「がろあむし 描かれた相模原の自然」

相模原_ガロアムシ_IMG_1725_r

相模原_ヨウザワメクラチビゴミムシ_IMG_0411_r

2022.02.17     カテゴリ:  軟甲綱 Malacostraca 

   ハマワラジムシ属2種

IMG_5425_r.jpg

ハナビロハマワラジムシ A. brevinaseus

IMG_5107_r (2)

ニホンハマワラジムシ A. japonicus

ハマワラジムシ属の種はどれもめちゃくちゃ格好良いのですが、最近やっと探し方が分かって会えるようになりました。
ただ探すだけではなかなか見つけづらいかもしれません。波打ち際から少し離れた林縁の手前までの間にいるようです。

2022.02.17     カテゴリ:  昆虫綱 Insecta 

   ヌカウロコアリ

IMG_6541_r.jpg

Pyramica mutica

IMG_6521_r.jpg

Strumigenys sp.

本州では稀なようで10年以上土壌動物探しをしてきて初めて見つけました。
環境は冬虫夏草をやっている大学時代の先輩の実家にある畑脇のスギ林内で、石の裏に5個体ほどワーカーがいました。
ウロコアリやキタウロコアリの巣に一時的社会寄生をするそうです。(寺山 守 業績目録&ケロ書房
文献のリンク

2022.01.23     カテゴリ: ザトウムシ目 Opilionesアカザトウムシ科 Phalangodidae 

   コアカザトウムシ

IMG_4995_r.jpg

Proscotolemon sauteri

結構たくさんいるコアカザトウムシ。
ただいない場所もやはりあってその要因がよく分からないのです。
例えば以前クマGさんに案内して頂いた場所といつもの里地では直線距離で数kmしか離れていないのですが
いつもの里地には分布していないようです。10年近く探していないので全くいないものと思われます。

関東では八王子より南の方には結構いるとこが多いですが青梅や奥多摩、あきる野なんかでは見たことないです。

2022.01.15     カテゴリ:  軟甲綱 Malacostraca 

   ニッポンヒイロワラジムシ

IMG_2605_r.jpg

IMG_2745_r.jpg

ニッポンヒイロワラジムシ Littorophiloscia nipponensis

海岸の波打ち際から少し離れた場所からその背後の海岸林の林縁辺りまでで見かける種。
お世話になっている研究者の方に同定して頂きました。

条件が良いとたまに大量にいることもあり、前に訪れた東北の海岸では本来は飛沫帯となっているであろう飲食店の駐車場の石裏に100個体以上いたこともありました。
体色は個体差があり、写真は現地で見ててかなり綺麗だなと思った2個体です。


プロフィール

ジーク

Author:ジーク
腰痛と痛風持ちの30台

HP:IM3号 Soil Fauna Photography

偕成社 『がろあむし』

写真提供、現地取材の同行、一部種の同定を担当しました。

朝倉書店 『土の中の美しい生き物たち ―超拡大写真で見る不思議な生態―』

編著者、写真家として制作に関わった土壌動物の本が出版されました。
訳の分からない生き物にあふれている土壌動物の"あて"を付けるにはちょうど良い本になったのではないかと思います。
お陰様で3刷目に突入しそうです。


文一総合出版 『超拡大で虫と植物と鉱物を撮る—超拡大撮影の魅力と深度合成のテクニック (自然写真の教科書1)』

一部担当した本が発売されました。3歩先のマクロ撮影をしたいと考えてる方にはうってつけの素晴らしい内容だと思いますので是非。


Copy right (C) 2009-2022 ジーク(Jiku). All rights reserved.

連絡先はこちら↓
Email adress:kuroishibaken22@gmail.com


妻のRoccoの細密画作品

細密画『ニホンマムシ』
細密画『日本のカエル4種』

※使用カメラ
2009年 Richo R-10
2010年2月~10月 お借りしていたOlympus E-500
2010年11月~妻のOlympus E-620を共同で。
2011年4月 先輩からE-510を格安で購入。
2013年5月 E-30。
2014年6月 Canon 70D
2021年2月~現在 Canon 90D

レンズはLaowa 60mm、Laowa 25mm、10倍対物レンズを被写体サイズによって使い分けています。



月別アーカイブ
QRコード
QRコード
検索フォーム