2016.02.23     カテゴリ: ザトウムシ目 OpilionesTaracidae 

   ケアシザトウムシ

IMG_7404_r.jpg

Crosbycus dasycnemus
2016.2 東京都

先月掲載したばかり(
ケアシザトウムシ発見。)ですが、一昨日再発見して無事採集することが出来ました。
今回は万全を期してバットの上で行いました苦笑

前回、今回と(更にいえばこの3年間)2度見つけましたが、2個体とも地面と接している石の裏でした。
もちろんかなり小さいこと、体色が黒っぽいので見辛いことから見落としも今まであるはずなので、
一概にこうだ、とは言えないと思います。


ケアシザトウムシ最大の特徴である脚の毛は普通の毛とは少し様子が違い、
とある先生から分泌物?との質問を受けたので調べてみたところ、以下の論文が見つかりました。

WILLIAM A. SHEAR. 2006 Martensolasma jocheni, a new genus and species of harvestman
from Mexico (Opiliones: Nemastomatidae: Ortholasmatinae). Zootaxa 1325: 191–198

論文を読むと 「the curled “hairs” in C. dasycnemus are actually the unsocketed trichomes,
while those of M. jocheni are socketed setae」とあり、trichomesという単語を初めて聞きました。
ネットで調べてみるもあまり詳しくは出てこないのですが、植物体では毛状突起などと訳されることがあるようです。
面白い記述がありましたので参考までに→
草本植物の産毛? の役割 | みんなのひろば | 日本植物生理学会

ただ、ある先生に伺ってみたところ、「アメリカ自然史博物館が出している昆虫の形態用語事典によると、
一部の好蟻性昆虫などにみられる,アリが摂取するような分泌物を出す特殊な毛ということになっています。」
と返事を頂きました。毛はちゃんとした毛で、分泌物ではないそうです。
生態もよく分かっていない種なので、事典の記述をそのまま当てはめることはできないかと思いますが、
今後ケアシザトウムシの脚の毛については気にしておいた方が良さそうだなと感じました。

ちなみに以下の論文には電子顕微鏡写真が掲載されています。

WILLIAM A. SHEAR. 1986 A cladistic analysis of the opilionid superfamily Ischyropsalidoidea,
with descriptions of the new family Ceratolasmatidae, the new genus Acuclavella, and four new species.
AMERICAN MUSEUM Novitates, Number 2844, pp. 1-29 (9ページ目のFig. 12)

なんとも不思議な形をしています。
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