2010.09.27     カテゴリ:  未分類 

   ケアシハエトリ

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ハエトリグモ科ケアシハエトリグモ属ケアシハエトリ Portia fimbriata
(上二枚は♀、下二枚は♂)
2010/9 鹿児島県奄美大島 Olympus E-500


結局捕食シーンを見れず、更には標本にしようとして取り逃がすという失態をおかしてしまった私。涙

本種は造網性のクモを専門的に襲うクモで実に巧妙なハンティングを行います。
今回こそフラッシュで驚かせてしまったのか途中で止めてしまいましたが、円網を作る種やスズミグモのようなドーム状の巣、はたまたタナグモ科の作るような巣にまで侵入し(Duane P. Harland & Robert R. Jackson et al 2000によると造網性であってサイズがケアシハエトリの10分の1から2倍までなら全てが獲物となりうるとのこと。でもオオジョロウやスズミまで襲うのだから成体であればサイズはあまり関係ないのかも...笑 孵化して間もない幼体も襲うし。)、獲物がかかった時の振動を与えることにより本体をおびき出しその本体のサイドに回って襲うというなんともえげつない狩りをします。
論文を読み漁ってみるとどうやら、巣のタイプ(つまりは主にかかる獲物のタイプ)によって振動の与え方を思考錯誤しながら変えるようで、脚や触肢だけでなく腹部の上下の運動でも振動を加えるようです(ただ侵入し始めの時だけは決まったパターンの振動を用いてその後に調整していくのだそう)。

だから例えば明らかに襲おうとしているやつが自分より小さければ、微小な昆虫等がかかったかのように振動を加えます。
ただ逆に自分より大きい相手だからと言って大袈裟なまでの振動を与えてしまうと本体が急いでこちらにきてしまい襲われかねないので、あえて慎重に本体がこちらにゆっくりと来てくれるように調整しながら振動を与えるというなんとも蜘蛛がやっているとは思えないような頭脳的なハンティングをするというのだから驚愕ですね。
またフィリピンのScytodes属の一種(ヤマシログモの仲間)でハエトリグモをよく襲う種に対しては後ろから襲うというのだから恐れ入ります。
日本にもヤマシログモの仲間は琉球列島にいますから本種がそういった狩りを行っている可能性は十分にありますな...

まだ論文を読み切れていないのでここまでしか書けませんが次は是非狩りのシーンを撮影したいと思います。。

あとは正面顔をもう一回ちゃんと撮りたいです。髭の生えたおっさんみたいで可愛いので。
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2010年11月~妻のOlympus E-620を共同で。
2011年4月 先輩からE-510を格安で購入。
2013年5月 E-30。
2014年6月 Canon 70D



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