2013.05.06     カテゴリ: ザトウムシ目 Opilionesマメザトウムシ科 Caddidae 

   マメザトウムシ

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Caddo agilis

このザトウムシをこの目で見る事が出来る日がこんなにも早く来ようとは思いもしなかった。
何せ日本ではネット上においては生態写真がなく(標本写真は文献などにある)、北米に隔離分布している本種の写真があるくらいで、環境もいまいち分からなかったのだ。



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丸っこい体に大きく円らな眼、体の高さを変えずにサササっと敏捷に動くこのザトウムシは、世界に4属12種が記載されているマメザトウムシ科の一種で、北海道、本州、四国に分布している。

そして様々な生き物で知られている隔離分布のパターンをしており、北米東部にも同種がいる。
先程ググってみたところ、ショウジョウバカマなどもこうした隔離分布をするようだ。
関西や九州の一部で発見されている珍菌キリノミタケも、テキサス州で見つかっていて生物地理学的にも面白い。


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今回は時期的に早く、また標高も1000mほどだったので幼体のみが見つかり、採集した5個体全てが体長1mm程だった。
土壌動物検索図説によると体長2.8mmにもなるらしいので、夏にまた行って探すのが楽しみでしょうがない。


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採集した環境。
ミズナラを主体とした広葉樹林でこのちょっと奥の方に細い川が流れている。

ここは林道沿いにずっとこんな感じの環境が続いているのですが、不思議なことにこの写真の一角でのみ5個体を採集している。何故奥の方では採れなかったのだろう。
一度伐採されている・時間帯の問題・ミクロな環境をまだ見れていないなど、いろいろ要因はあると思うがよく分からない。



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悔しいことに一番最初に発見したのは相方のRoccoであった。
なんだかびっくりした表情で何かを撮っていたのでなんとなく聞いてみると、マメかもしれないという。
そして肉眼で見てみれば紛う方なきマメザトウムシであった。
完全に手探りの状態で初めの1個体を出した意味合いはとてつもなく大きい。

しかしあまりにも小さく、体長1mmでこんな色合いをしているものだからすぐに見失いそうになる。
そして速い(これに関しては個体によって遅いのもいた)。
ただ、ずっとダラダラ動く系のザトウムシではなくサササっと動いては止まる、を繰り返すので写真自体はかなり撮りやすかった。

ちなみに1個体目を見つけたところに2日目も行ったのですが、そこで先輩が2個体目を発見。
僕はもう嬉しさを通り越して悔しさしか出てこなかったのでもう根性であちこち探しまくったところ、辛うじて1個体を見つける事が出来た。
しかし、その先輩はその後更に2個体を追加で見つけた。
凄まじい。その間にコケカニムシも2個体出すし。
やはりセンスのある人は何を探しても上手いなと思った。

それにしても今回の度はひたすらカニムシとザトウムシのオンパレードであった。
ほぼ全てが始めてみる種類という濃さ。
今年はいろいろ動いていこうと思った。
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おおおお!!

凄い。
そしてカワイイ!!(笑)

てか、いつもながらRoccoさん凄いね。
何と言う可愛さ。
これは素晴らしい。
クマG様
思い馳せること約半年、やっと見ることができました!
元々はイボタガとエゾヨツメを見に行こうという流れで企画したのですがそれが功を奏した形となりました笑

ほんとにこんな生き物が地球上、日本にいるなんて素晴らしいことだと思います!可愛い過ぎっすw

ROCCOは相変わらず変なものを見つける能力は凄まじいですね。
あやかりたいです笑
もっさん
この姿形で成体な2.8mmあるとか探さずにはいられないw
かわいい!!
これ、タコみたいっすね笑

分布の方も気になりますね。
ガロアムシもそうだし、ノギカワゲラやカメノコヒメトビケラもそう。日本・極東ロシア・北米に分布してますね。
分子系統解析してみるとガロアムシは四国の系統が最祖先系統だったりするし、なんでこんな分布になってるのかはとても興味がわきます。
ちなみにガロアムシを研究してる方は、アメリカ人の分子系統屋さんと日本人の胚発生屋さんが知り合いです。胚発生やってるお方の Figure が神です笑
TOMBO様

宇宙生物とかタコとかいろいろ言われました笑

>分布
他にも結構いるのですねぇ。
調べればまだまだ出てきそう。
ガロアムシ、今回10匹以上石の下にいたのですが、濃いところはかなり濃いのですね。早く同定できる資料が欲しいです!笑
えらいかわいいww
これはたまらんーー
もぐらさん

生き物を探し始めてこれほど衝撃を受けた生物は初めてかもしれませんw 可愛すぎる笑

図鑑には各種の森林とあるので、もしかしたらこんなに標高を上げなくても見られるのでは・・・と目論んでおります。
まさか先に見つけられるとは・・このままではアゴ怪獣も先取りされるか??
richoo様

やってしまいました!(私ではなく相方が・・・
怪獣もかなり狙っていたのですがダメでした。
でも今回行った場所はガレ場の宝庫だったので夏行ってリベンジっす。

ちなみに先輩が今回見つけた場所とは違う所でもマメザトウムシを見つけていて、スギ・ヒノキ林が近くにある土壌が貧弱な感じの河畔林だったそうです。
図鑑の記述通り環境はそこまで選ばなそうです。




プロフィール

ジーク

Author:ジーク
そろそろ30歳が見えてきた

こちらでもカニムシヤザトウムシなどいろいろ書いています。→ホームページ

僕が関わった本が発売されました。素晴らしい内容だと思いますので是非。
超拡大で虫と植物と鉱物を撮る—超拡大撮影の魅力と深度合成のテクニック (自然写真の教科書1)

こちらにもたまに投稿しております→WEB自然図鑑
名前はここと変わらずジークでやっておりますので宜しくお願いします。

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妻のRoccoの細密画作品

細密画『ニホンマムシ』
細密画『日本のカエル4種』

【最近のお気に入りの生き物】

ケアシザトウムシ

キタカミメクラツチカニムシ

ツムガタアゴザトウムシ

サスマタアゴザトウムシ

ウエノコンボウマルトビムシ

※使用カメラ
2009年 Richo R-10
2010年2月~10月 お借りしていたOlympus E-500
2010年11月~妻のOlympus E-620を共同で。
2011年4月 先輩からE-510を格安で購入。
2013年5月 E-30。
2014年6月 Canon 70D



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