カテゴリー 《 ザトウムシ目 Opiliones 》   全6ページ

2016.07.19     カテゴリ: ザトウムシ目 Opilionesイトクチザトウムシ科 Nemastomatidae 

   カブトザトウムシ

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Cladolasma parvulum
2016.7 徳島県

ちょっと徳島まで行っていました。
四国のブナ帯にのみ生息するザトウムシで、愛媛県RDBに書いてある内容通り、笹やカンスゲ類が生育する斜面林の陽の当たる少し乾燥気味の場所で多数確認できました。
ただなかなか同じ環境では幼体が見つからず(幼体は周年記録があるようです)、何処にいるのかと思っていましたがやはり少しウェットな倒木下で見つかりました。

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最大の特徴である、頭胸部前方に伸びる奇怪な構造の突起やや、体表面の網目模様のような構造は成長と共に発達していくようです。
こんな格好良いザトウムシがいるのに今まで生体写真が愛媛県RDB以外に無かったのが信じられない…

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1番の目標だった幻の生き物はついぞ見つけられずに終わってしまったのでまたリベンジに行かねば…

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ちなみに現地ではシカが結構増えているらしく、シカ対策のネットなど張られていましたがいろいろとやられるのは時間の問題な気がするレベルで見かけました。登山道でも足跡を多数確認し、人が誰もこないような林内でザトウムシやカニムシを探していても糞がそこかしこにありました。本種の生育に重要とされているササ原やカンスゲ類も結構危ないのかも…

2016.06.12     カテゴリ:  ザトウムシ目 Opiliones 

   トゲザトウムシ

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Odiellus aspersus 幼体
2016.6 東京都

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頭胸部前縁の3本の棘が特徴とのこと。



2016.05.04     カテゴリ: ザトウムシ目 Opilionesマメザトウムシ科 Caddidae 

   マメザトウムシ幼体

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Caddo agilis
2016.5 山梨県

今年もマメザトウムシ詣でをしてきました。体長は1mmほど。
今時期は成体とは違ってリター層にいるのでシフティングが主な採集方法となるのですが、初めに見つけてからというものなかなか入らず。
その後違う場所でやったらそれなりに見つかったのでまだ孵化していなかったのか、見落としていたのか…
バット上でのソーティングは結構しっかりやったつもりなので前者でいてほしいところなのですが、今回見つけた個体は小さいは小さいものの、脱皮殻を2個ほど見つけたうえそこまで極小というわけでもなかったので一度脱皮したあとなのかなと考えています。

また、今回は自然な姿を見てみようと昼夜問わず結構リター層や木の根元付近の土壌表面をくまなく見て回ったのですが、全然見つかりませんでした。これに関しては来年またチャレンジしてみようと思っています。動き方が特殊なため、いれば絶対に気付くはずです。


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それにしてもなんて可愛いんでしょう。気が狂ってしまいます。
ダニがくっついてますね笑

2016.02.28     カテゴリ: ザトウムシ目 Opilionesトゲアカザトウムシ科 Podoctidae 

   アキヤマアカザトウムシ

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SS1/320, F6.3, ISO100

Idzubius akiyamae
2016.2 茨城県

2年ぶりに訪れたアキヤマアカザトウムシが多産する山。
ここ数年登山客が激増して、とてもやりづらくなっていましたが、身近なアキヤマのいるフィールドとして貴重なところです。
図鑑には関東地方以南の太平洋側の地域から南西諸島にかけて分布とあり、茨城県は一番東側の分布地と思われます。

散発的に分布するという記述通り、場所によっていたりいなかったり、ここ3年ほど探してきましたが、確かにいくら探しても見つからない場所というのがあります。
いつも通っている西東京の里地ではかれこれ9年も通っているのに(最初の頃は両爬ばかりで全然探していなかったけど)、一度も見つけたことがありませんが、そこより少し南の方では見つかったり。

また不思議なのは生態で、カンタリジンに強く誘引されるようです。→
カンタリジン世界(首都大動物生態学研究室HPより)

挙動も他のザトウムシとは異なり、動きが緩慢で寒いときには全然動きません。
たとえばひっくり返して鋏角の鋏を撮ろうと思って撮影してても、10分くらいそのまま、とか。(鋏角先端の鋏の写真は下に掲載)

ただ、一つの傾向としては暖かい日や、日向にいる場合(これは石下などで見つけた個体を日向に置いたとき)にはある程度動くようになります。動いている時の様子を動画で撮影してみました。HD画質推奨です。



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クモやザトウムシが苦手で触ることもできなかった大学1年の時であれば気持ち悪いと感じたと思いますが、今では真逆となっています。人の好き嫌いのスイッチはどこで切り替わってるのか不思議なものですね…

2016.02.23     カテゴリ: ザトウムシ目 OpilionesTaracidae 

   ケアシザトウムシ

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Crosbycus dasycnemus
2016.2 東京都

先月掲載したばかり(
ケアシザトウムシ発見。)ですが、一昨日再発見して無事採集することが出来ました。
今回は万全を期してバットの上で行いました苦笑

前回、今回と(更にいえばこの3年間)2度見つけましたが、2個体とも地面と接している石の裏でした。
もちろんかなり小さいこと、体色が黒っぽいので見辛いことから見落としも今まであるはずなので、
一概にこうだ、とは言えないと思います。


ケアシザトウムシ最大の特徴である脚の毛は普通の毛とは少し様子が違い、
とある先生から分泌物?との質問を受けたので調べてみたところ、以下の論文が見つかりました。

WILLIAM A. SHEAR. 2006 Martensolasma jocheni, a new genus and species of harvestman
from Mexico (Opiliones: Nemastomatidae: Ortholasmatinae). Zootaxa 1325: 191–198

論文を読むと 「the curled “hairs” in C. dasycnemus are actually the unsocketed trichomes,
while those of M. jocheni are socketed setae」とあり、trichomesという単語を初めて聞きました。
ネットで調べてみるもあまり詳しくは出てこないのですが、植物体では毛状突起などと訳されることがあるようです。
面白い記述がありましたので参考までに→
草本植物の産毛? の役割 | みんなのひろば | 日本植物生理学会

ただ、ある先生に伺ってみたところ、「アメリカ自然史博物館が出している昆虫の形態用語事典によると、
一部の好蟻性昆虫などにみられる,アリが摂取するような分泌物を出す特殊な毛ということになっています。」
と返事を頂きました。毛はちゃんとした毛で、分泌物ではないそうです。
生態もよく分かっていない種なので、事典の記述をそのまま当てはめることはできないかと思いますが、
今後ケアシザトウムシの脚の毛については気にしておいた方が良さそうだなと感じました。

ちなみに以下の論文には電子顕微鏡写真が掲載されています。

WILLIAM A. SHEAR. 1986 A cladistic analysis of the opilionid superfamily Ischyropsalidoidea,
with descriptions of the new family Ceratolasmatidae, the new genus Acuclavella, and four new species.
AMERICAN MUSEUM Novitates, Number 2844, pp. 1-29 (9ページ目のFig. 12)

なんとも不思議な形をしています。

2016.02.06     カテゴリ: ザトウムシ目 Opilionesマメザトウムシ科 Caddidae 

   マメザトウムシの捕食シーン(失敗)



HD画質推奨

マメザトウムシ Caddo agilis
2015.6 山梨県

樹表面が生活の場となった梅雨時期に、ムラサキトビムシ科の一種を捕食しようとしているシーンです。
体勢を下方に傾け、眼で獲物を追って触肢を素早く伸ばします。
この日は朝イチで初めて捕食しているところを見ることが出来たのですが、なかなか動画に撮れず、また動きも速いので写真も撮れずという状態が続いていましたが、昼過ぎ位にようやく捕食しようとしているシーンを動画に残せました。
夜にも撮れたのですが、そちらも捕食失敗。なかなかうまいこといきませんね。。

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2013.7 山梨県

2016.01.10     カテゴリ: ザトウムシ目 OpilionesTaracidae 

   ケアシザトウムシ発見。

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ケアシザトウムシ Crosbycus dasycnemus
2016.1 東京都

図鑑では、ツルグレン装置においてコアカザトウムシと並んで抽出頻度の高いザトウムシと書かれていても、散々探してきてどこでも見つけられなかった種。

体長は1mmほどで少なくとも日本産のザトウムシの中では最小クラス。
中国と北米にも隔離分布しているのですが、雄はまだ数例しか記録が無いため単為生殖と考えられています。

また、和名の通り、脚に毛が密生しており他のザトウムシとは一線を画しています。

ゴミアシナガサシガメなんかもそうですが、この毛はなんなのでしょうね。。
ゴミが凄く付きそうなのにそんなに付いていないし、繁殖や忌避的な意味合いでもあるのでしょうか。

ヒトツメマルトビムシ2種(岩手で撮った過去の記事→ハベマルトビムシ)を撮影したあと、疲れて一服しながら何気なく捲った石の裏にいてキター!となりました。久々に手がプルプルしてピント外しまくりました。
思えばツムガタアゴザトウムシキタカミメクラツチカニムシ以来の震えようです。

ネット上においては生体写真は知人が撮影したのを知るのみで、北米でも標本写真しかありません。
体長が1mm超のコアカザトウムシより全然見つけられる頻度が違うのはなぜなんだろうか。
体色は言うまでもないとして、今回石を捲ってケアシをすぐに認識できたので今までも視界に入っていれば気付いていた自信はあるんですが…

とにかくゆっくりしか歩かず、突いてもほとんど速度は変わりませんでした。
動画でも撮ってみたのでHD画質でご覧ください。
手振れが酷いですが…




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トビムシと違い、体長1mmでも脚が長いのでまだこのサイズでも視界には入ります。

2015.11.21     カテゴリ: ザトウムシ目 Opilionesニホンアゴザトウムシ科 Nipponopsalididae 

   ツムガタアゴザトウムシ

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ツムガタアゴザトウムシ♂ Nipponopsalis yezoensis
2015 東北 標高1600mほど

中部地方以北~北海道まで分布し、亜高山帯植生に生息。体長は3㎜ほど。
サスマタアゴザトウムシとは雄では鋏角第一節前端付近に目立った突起がなく、触肢脛節が肥厚している点で区別できる。
(日本産土壌動物第2版より)
また鋏角そのものもツムガタと名のある通り第2節が紡錘形となっている。ただし、雌ではあまり顕著ではない。


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関東ではサスマタを見つけることすら困難を極め、ツムガタなんてと思っていましたがまさか数分で見付るとは思いもしなかった。霧が濃く、霧雨が降る中での探索でしたが心折れずにやっていて良かった。
ただ、そのあとは狙いを定められる環境があまり無く、結局この1個体を見つけて終了。
笹が多いとどうにも探しづらいです。
先生より頂いた文献を参考にしての探索だったので、次は違うところでも探してみたい。

淡々と記事を書いていますが、実際に見つけたときは放心→発狂しながらの撮影でした笑
本種はネット上にまともに写真が出る(僕がちょこちょこ上げてはいますが)のは初めてと思います。
次はなんとか雌を出さねば


来年は目標にしている種が5種いるので、今から遠征資金を貯めておきたいところ。

2015.09.19     カテゴリ: ザトウムシ目 Opilionesニホンアゴザトウムシ科 Nipponopsalididae 

   ツムガタ!!!

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ツムガタアゴザトウムシ
Nipponopsalis yezoensis

本州の中部以北から北海道の山地の亜高山性の針葉樹林や草地に生息する種。
サスマタアゴザトウムシとは触肢脛節が肥厚する点(雄)・鋏角に目立った突起が無い点などで区別できます。
(日本産土壌動物第2版より)

目星を付けていたところで探し始めて2つ目の石ですぐに見つけたものの、その後は続かず一匹どまりでした。
今回の遠征一番の目標でしたが、早々に達成できたのであとは心置きなくカニムシの調査を行えます。
アパートに帰ったらちゃんとした写真を掲載しようかと。
文献をくださった先生にはとても感謝しております。

JPEG撮ってだしなので埃の映り込みが少々…汗

2015.08.15     カテゴリ:  ザトウムシ目 Opiliones 

   ミツヅメザトウムシ科の一種

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Triaenonychidae gen sp.
2015.5 岩手県

この科の中ではここまで眼丘が盛り上がっているのは初めて見た。
短い毛が脚や各体節に生えている。
ブナ林の朽木の下にて。

ハベマルトビムシを見つけた森。


プロフィール

ジーク

Author:ジーク
そろそろ30歳が見えてきた

こちらでもカニムシヤザトウムシなどいろいろ書いています。→ホームページ

僕が関わった本が発売されました。素晴らしい内容だと思いますので是非。
超拡大で虫と植物と鉱物を撮る—超拡大撮影の魅力と深度合成のテクニック (自然写真の教科書1)

こちらにもたまに投稿しております→WEB自然図鑑
名前はここと変わらずジークでやっておりますので宜しくお願いします。

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妻のRoccoの細密画作品

細密画『ニホンマムシ』
細密画『日本のカエル4種』

【最近のお気に入りの生き物】

ケアシザトウムシ

キタカミメクラツチカニムシ

ツムガタアゴザトウムシ

サスマタアゴザトウムシ

ウエノコンボウマルトビムシ

※使用カメラ
2009年 Richo R-10
2010年2月~10月 お借りしていたOlympus E-500
2010年11月~妻のOlympus E-620を共同で。
2011年4月 先輩からE-510を格安で購入。
2013年5月 E-30。
2014年6月 Canon 70D



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